水面波の実験 【実験】

水面波の実験を行います。

図1のボックスが実験装置になっていて、すべてこの中に収納されています。これを開けて組み立てたものが図2です。ボックス上部に水槽があり、上方の光源から出た光が水槽を通って、ボックス内部に立てかけられた鏡で直角に反射します。ボックス前面から出た光を投影して観察します。

投影の仕方は2通りあります。図1の前面のポリプロピレン板に投影することもできるし、図2のように板を取り外して壁に投影することもできます。今回は撮影の都合上、板に投影した場合の画像をのせていきます。

波源はスピーカーに足を付けたものを使い(図3)、図4の部品を付け替えることで円形波、直線波、波の干渉の3パターンの波を発生させます。スピーカーに入力する信号は図5の発振器を使います。(発振器について詳しくはこちら)

光源(図2上)はパワーLEDを使い、直流と発振器からの入力の両方が可能です。発振器から入力すればストロボとなり、波源と同じ周期で点滅するので速い波でも止まって見えます。

 

図1 収納時

図3 水波投影機 波源

図2 水波投影機 前面

 

図4 波源アタッチメント

図5 発振器+アンプ

直線波は次の図6、図7のようになりました。

図6 直線波 20Hz

図7 直線波 40Hz

 

円形波は次の図8、図9のようになりました。

図8 円形波 20Hz

図9 円形波 40Hz

 

2つの円形波を干渉させたものが次の図10、図11です。

図10 水面波の干渉 20Hz

図11 水面波の干渉 40Hz

 

次の図12、図13は波の回折です。図12はすきまが小さく、図13はすきまが大きくなっています。すきまの大きさを矢印で表しました。

図12 水面波の回折 すきま小

 

図13 水面波の回折 すきま大

 

次の図14は波の反射です。入射波と反射波の両方が写っています。撮影の関係でこうなりましたが、実際には1Hzで波一個ぶんだけのパルス波を見ると反射するようすがよくわかります。

図15は波の屈折です。下半分の水深を浅くしてあり、上半分と下半分の速さの違いによって屈折します。

図14 水面波の反射

 

図15 水面波の屈折

 

部屋を暗くして壁に投影すると、とても大きくて迫力があります。今回は板に投影した写真をのせましたが、壁に投影した写真も一枚だけ図16にのせておきます。

図16 壁に投影した場合

 

この装置は次の論文を参考に製作しました。

東レ理科教育賞 普通教室で使える水波投影装置の開発 石井 登志夫 http://www.toray.co.jp/tsf/rika/pdf/h13_15.pdf

公開日:
最終更新日:2016/05/01

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