静電気力

図1のような装置で静電気実験を行います。

中央の糸にぶら下がっているのはアルミホイルを丸めたものです。

このアルミ球にティッシュでこすった塩ビパイプを近づけていきます。

(このとき塩ビパイプはマイナスに帯電しています)

 

はじめに実験動画を掲載します。

図1 帯電実験装置

 

youtubeが見られない場合はこちら

 

 

 

まず、図2のようにティッシュでよくこすった塩ビパイプをアルミ球に近づけてみます。

するとアルミ球が塩ビパイプに近づいてきます。

静電誘導によって起こる引力です。

 

図2 塩ビパイプを近づける

 

塩ビパイプに当たった途端に、アルミ球は図3、図4のように塩ビパイプに反発するするようになります。

(さっきまでは引力だったのに!)

塩ビパイプに触れることで、アルミ球が塩ビパイプからマイナスの電気をもらい、マイナス同士で反発している、ということです。

図3 塩ビパイプに反発するアルミ球

図4 塩ビパイプに反発するアルミ球2

簡単な実験ですが、静電気実験って意外にうまくいかないことが多いんですよね。

実験のコツを紹介しておきます。

コツ① 塩ビパイプは汚れをよく取っておく(エタノールがあるとさっとティッシュで拭けて便利!)

    湿度が高いと難しいと言われますが、それよりも汚れのほうがずっと大きな問題だと思います。

コツ② アルミをつるす糸は、細い綿糸がベスト!

   おすすめはダイソーの16色セットの糸の中に入っている白色の糸です。非常に細いのでアルミ球の電気が外に流れてしまうことがなく、後述の糸のように力を受けて引っ張られることもありません。その他の糸を試した結果を紹介します。

   合成繊維の糸:糸自体が塩ビパイプに引っ張られてしまうので×

   テグス:糸自体が塩ビパイプに引っ張られてしまうので×

   タコ糸:太いため、アルミ球の電荷がすぐに流れていってしまうので×

コツ③ アルミ球をつるす糸は、長いほどよい

    糸の長さ15cmではうまくいかなかったのに、20cmにしたとたんにうまくいった、というようなことがよくあります。

コツ④ リングをかける棒は木よりも竹串がよい

    電気を通しにくいです

コツ⑤ スタンドは電気を通しにくいものほどよい

    今回はアクリル板を使いました。端材を大量購入した残りです。

コツ⑥ アルミ球は小さいほうが良いが、糸をアルミ球の中に入れて固定する場合は糸を入れすぎると糸の誘電分極が効いてしまうので気を付ける

コツ⑦ 帯電体をこする布について

    猫の毛◎  ティッシュ〇  ウール100毛糸〇  たまたま部屋にあったパーカー(木綿製)◎ 

 

最後に、図6のような装置でも同じ実験ができます。糸、アルミホイル、竹串、洗濯ばさみがあればできるので簡単です。絶対に必要ではないですが、すべりどめのために竹串の根本部分に細いゴムチューブ(100均のチャッカマンを分解すると入っているもの)をつけています。

図6 これでも実験できる

公開日:
最終更新日:2018/10/07

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